早春の馬ヶ原 いよかん

いよかん=愛媛県(伊予)をイメージされる方が多いと思いますが、実は1885年(明治19年)に山口県で発見されたのがいよかんの始まり。明治時代には紅みかんとも呼ばれていたため、私たちの島では今でも紅みかんと呼ぶ人もいます。

一大産地の愛媛県の目の前に浮かぶこの島もいよかん栽培が盛んで、もちろん気候風土的に適地であるため味も一級品です。その中でもジャム屋がお勧めするのは南向きの入江の段々畑で栽培されている馬ヶ原(うまがはら)という地区で栽培されている伊予柑です。この地区は厳冬期の1月に訪れてもぽかぽか。まるでここだけ南国の島のようです。太陽の光が海で反射していて同じ島の中でもその栽培条件は最高なのです。

一般的に生食用のいよかんは12月に収穫し貯蔵(予措(よそ))を行い、熟成させます。「予措」とは、収穫後、風通しの良いところにしばらく置き、果皮を乾燥させ、果実重の3%程の重量を減らす工程のことを言います。
この工程により果実にいよかん独特のオレンジ色が発色し、糖と酸のバランスがよくなり、表面が多少しなびた感になりますが、味がとてもまろやかになり3月から4月頃に生食用としてでまわります。

一方で、マーマレードに加工する場合は外皮も使用するため、表皮の香りがしっかりと残り、外皮がフレッシュな状態でありつつ、色付きは良く、酸味が適度に残っている時期のものが最適なマーマレード用いよかんとなります。その絶妙のバランスの状態のいよかんを、予措途中の倉庫から一つ一つ選び出していきますが、そのマーマレード加工に最適な時期が早春の頃。
ポイント
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